しばらくは、ボクシングに打ち込んでいた時期の気持ちが生々しかった。
ジムへの道とかランニングしてた川沿いを通ると、その時の切迫感とか、昨日より一歩でも前進するんだって必死になってた自分がよみがえってきたからね。
今はもう、その自分とは違うってはっきり感じるようになってたから、何ともいえず切なかった。
もう一回戻りたいような、必死さが懐かしいような・・・
ボクシングから離れて半年くらい、そうやって過去と現在のあいだを振り子みたいにゆらゆら行き来してた。
本気になったことへの気持ちって、簡単には消えないもんなんだね。
悶々としてた夏の暮れの夜急に、「ひとつ、何かが終わった」っていう気持ちになった。
あの時と同じ、あの時みたいな自分として、ボクシングに本気になることはもう二度とない、、、
その夜に突然、そういう気持ちになった。
本気で取り組んだひとつのことが終わった。
ずーっと強く吹いてた風が止んだみたいな、なんともいえない気持ちになった。
気づいたら泣いてて、こういう涙は初めてだと思った。
そこから少ししたら、また全然違う自分になってた。
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