身体の脱力を感じてからは、「気持ちの脱力」にも向かっていった。
プロ挑戦は同時に「自分には〇〇がある、と自信を持つためにはプロにならないといけない」という強い思い込みでもあった。
十年以上縛られてきた、「自分にはコレというものがないのがイヤだ、ないといけない!コレがあると堂々と言うには『プロ』にならないといけない!」という気持ちの力み。
その、プロの呪縛からの脱却。
プロボクサーになりたい気持ちは、揺らいだことはなかった。
でも同時に、それがプロという言葉にしがみついて固執する自分の姿でもあって、そこに縛られてる「気持ちの力み」だっていう点にも気づき始めてた。
プロになると決めてから10か月後、ボクシングから離れることにした。
そのあとに、本当の脱力に向かっていった。
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